院内において、ワクチンの接種に伴うアナフィラキシーへの対応を再確認しました
新型コロナワクチンの接種に伴うアナフィラキシーが疑われる症例が報告されているため、院内においてアナフィラキシーに対する対応を再確認しました。
アナフィラキシーの疫学
アナフィラキシーガイドライン2022
アナフィラキシーの有病率 : 0.5%
アナフィラキシーによる年間死亡者数 : 50-70人程度/年
多くのワクチン投与によるアナフィラキシーの頻度
1.3回/100万投与程度
ファイザー社製の従来型コロナワクチン投与によるアナフィラキシーの頻度
アメリカ
2020/12/14~2021/01/18 9,943,247回投与を集計。(JAMA March 16, 2021 )
- 頻度 4.7回/100万投与
- 女性 94%
- アレルギーの既往 77%
- 30分以内に発症 89%
日本
2021/02/17~2022/10/09 243,304,176回投与を集計。(厚生労働省 令和4年11月11日)
頻度 2765回/243304176回投与 = 11.36回/100万投与
オミクロン株対応2価ワクチン投与によるアナフィラキシーの頻度
アナフィラキシーが疑われる症例が報告され始めている。今後の動向に注意が必要。
アナフィラキシー対応マニュアル
岐阜大学医学部付属病院 アレルギーセンター発行の
「予防接種現場でのアナフィラキシー初期対応マニュアル」を用いて復習
アドレナリン投与について(心肺蘇生とは投与経路、投与量の異なることを再度確認)
経路 : 〇大腿に筋注 ×静注
容量 : 体重あたり0.01mg/kg (最大量:成人0.5mg、小児0.3mg)
ワクチン投与前の問診(アレルギー歴、既往)、投与後の観察の徹底を再度確認した。
アナフィラキシー対応マニュアルの内容、物品の位置について再度確認をした。