乳腺診療
乳がん、乳房のしこり、痛み、分泌物に対する検査や診察・検診を行います。
乳がんにかかる女性は年々増加しています。乳がんは働き盛りの女性に多い疾患で、30代後半から増え始め、40代と60代に発病のピークがあります。
初期の乳がんは症状に乏しいことが多いため、早期発見のためには定期的に乳がん検診を受けることが必要です。40歳以上の方は2年に1回の検診が推奨されています。
- 検査の結果は当日に医師から説明を行います。
- マンモグラフィは女性の認定技師が撮影します。
- 必要に応じて男性外科医師が視触診や超音波検査を行うことがあります。
担当医 : 渡辺 学
乳腺診療日時
予約優先で行いますのでご希望の日時をお電話にてご連絡ください。
電話番号 058-272-2129(代)
診察の流れ
症状がない場合(乳がん検診)
当院は全額自己負担での検診を行っております。
検診はマンモグラフィ、乳房超音波検査を組み合わせて行います。
※視触診を希望される方はお申し出ください。
症状のある場合(保険診療)
乳房のしこりや痛みがある場合、また乳がん検診にて異常が指摘された場合は保険診療で視触診、マンモグラフィ、乳房超音波検査を行います。
腫瘤やその他異常を認めた場合は必要に応じて穿刺吸引細胞診や超音波ガイド下針生検を行い、良悪性の鑑別を行います。
その後結果に応じて治療、高次医療機関への紹介を行います。
検査方法
超音波検査とマンモグラフィのどちらの検査が良いのですか?
それぞれの特徴がありどちらが良いというわけではありません。
年齢や乳房のタイプ(乳腺と脂肪の割合)などを考慮して、適切な方法を組み合わせて診断をしていきます。
「マンモグラフィと超音波検査では片方で見えて、片方で見えないものがあるので両方を併用した方が、見逃しが少なくなります。」
と説明をしています。
マンモグラフィーと超音波検査を併用した方がマンモグラフィ単独の場合より、感度とStage I乳がんの発見数が上昇すると報告されています。
つまり見逃しが減り、治療可能な早いタイミングで病気が発見されやすくなるということです。
ただし併用した場合に偽陽性(精査が不要なのに必要と評価されること)が上昇するとも報告されています。
これを防ぐためにマンモグラフィと超音波検査を別々ではなく総合的に評価することや、精度管理(講習会での認定など)が重要とされています。(ちなみに当院ではこの条件を満たしています。)
どちらか片方だけではだめですか?
1. 「どちらか一方のみであればマンモグラフィをお勧めします。」と答えます。
超音波検査単独の検診での感度はマンモグラフィを凌駕するものではなく,またマンモグラフィでは証明されている死亡率低減効果は,超音波検査においてはエビデンスとして証明されていないからです。
2. 「ただしマンモグラフィで高濃度乳房(デンスブレスト)を指摘されたことのある方や40歳未満の方は超音波検査の併用をお勧めします。」と付け加えます。
これらの方は乳腺の密度が高く、マンモグラフィ単独では病変がわかり難い事があるためです。
乳がん検診におけるマンモグラフィと超音波検査について記載しました。
どの検査を受けるべきか不明な点がありましたらスタッフに気軽にお声がけ下さい。
・マンモグラフィー
乳房専用のX線装置で撮影します。両側の乳房を片方ずつ2方向撮影するので一般的には4回撮影します。一回の撮影時間は10~15秒程です。
乳房を2枚の圧迫板で挟むため圧迫感や少なからず痛みを伴います。
しかし圧迫によって乳腺が薄く伸ばされることで、乳腺の重なりを少なくして病変が見つけ易くなり、また被曝の低減につながります。
痛みの程度には個人差がありますが、可能な限り痛みの少ないよう努めますのでご理解とご協力をお願いたします。
・乳房超音波検査
超音波は音の反射(エコー)で体内の状態をみる検査です。専用のゼリーを肌に塗り小さな装置を当てて撮影するため痛みやX線被曝はありません。
検査時間は10~15分程度です。
検診(自費診療)は女性技師が担当します。
・穿刺吸引細胞診
超音波でしこりを見ながら、細い注射針で細胞を採取する検査です。取れた細胞を病理医が顕微鏡で確認をして診断をします。
- 針が細く麻酔が不要です。
- 患者さんへの負担が少ないです。
- 針を刺した部分が内出血する事があります。
- 採取される細胞量が少ない場合は確定診断が難しいことがあります。
・超音波ガイド下針生検
超音波でしこりを見ながら、太い針を刺して組織の一部を採取する検査です。取れた組織を病理医が顕微鏡で確認をして診断をします。
- 針が太く局所麻酔が必要です。
- 患者さんへの負担は穿刺吸引細胞診に比べてやや多いです。
- 針を刺した部分が内出血する事があります。
- 穿刺吸引細胞診に比べて採取される細胞量が多いのでより正確な診断ができます。
乳がん検診
検診日時
△土曜日の診察は第2・4週のみ(午後14~17時)
予約優先で行いますのでご希望の日時をご連絡ください。
電話番号 058-272-2129(代)
※視触診を希望される方はお申し出ください。
マンモサンデーのご案内
当院では毎年10月第3日曜に行われる「ジャパン・マンモグラフィ・サンデー(J・M・S)」に参加しています。
これは仕事や育児で平日は忙しいという女性でも気軽に乳がん検診が受けられるようにと始まった取り組みです。
当院ではこの日にマンモグラフィと超音波の検診を実施します。働く女性がいつまでも健康でいるために、この機会にぜひ検診を受けてみてはいかがですか?
予約時期が来ましたら院内掲示、ホームページ新着情報にてお知らせいたしますのでご参照ください。