陥入爪と巻き爪とは
爪が皮膚,軟部組織に食い込んでいる状態を陥入爪(かんにゅうそう)、陥入爪より爪の巻き込みが強い場合は巻き爪と呼ばれていますが、はっきりとした区別はされていません。
原因としては以下のものが挙げられています。
- 足をつかない事による爪の変形
- 爪の欠損によるもの(深爪、不適切な爪切り、爪の外傷など)
- 不適合な靴の着用(大きすぎる靴,小さすぎる靴)
- 足の変形によるもの(外反母指など)
- 遺伝
- 爪水虫による変形、陥入
- 妊娠
陥入爪の治療
保存的治療
- コットンパッキング法:食い込んだ爪の下に専用のコットンを詰める方法
- テーピング法:斜め螺旋状にテーピングすることにより、食い込んだ肉芽組織を爪から引き離すように固定する方法
- ニッパーカット法:小さな専用ニッパーを用いて食い込んだ爪をカットする方法
- グラインダー削り法:グラインダーを用いて皮膚と爪の間にスペースをつくる方法
- ガター法:爪と皮膚の間にレントゲンフィルム片やビニールのチューブ片を挿入し人工爪で固定する方法
- 爪の切り方指導:爪を上方からみたときに,皮膚が隠れるくらいの長さにカットし伸びた部分を真横にカットする方法を指導する
手術療法
- 鬼塚法:局所麻酔を施した後、陥入爪を爪母組織を含め摘出し、再発予防の目的で爪母部分をフェノールで化学的に焼却する。通常3針の縫合を加え形成する。
巻き爪の治療
巻き爪矯正法VHOとは
深爪が原因の「陥入爪」や、内側へ異常に湾曲していく「巻き爪」で悩んでいる方が非常に多いにもかかわらず、あまり優れた治療方法がありませんでした。「VHO式矯正技術」は爪を深く切り込んでいても施術が可能で、施術当日から入浴、運動も可能です。日常生活には全く支障がない優れた方法です。
VHO式矯正技術は
- 専用のスチール鋼を爪の大きさに合わせて切り、爪の湾曲状態に合わせてワイヤーを湾曲させる。
- これを爪の左右に引っ掛け、専用のフックを用いて巻き上げ、固定する。
- 余分なワイヤーをカットした後、人工爪でワイヤーの固定部分をカバーする。
という手順で施術します。
爪の横に引っ掛けたワイヤーは、一見、食い込んで痛いように見えますが、血管が走っている真皮内まで突き刺すわけではないため痛みを感じることはなく、出血もしません。従って、麻酔の必要もありません。
固定したワイヤーは爪の伸びとともに前方に移動するので、施術して約4ヵ月後に付け替えを行います。これを半年から1年くらいかけて矯正していきます。