
母への愛を込めて:カーネーションの文化的歴史
目次
カーネーションとナデシコとクローブの関係
カーネーションの学名はDianthus caryophyllusです。属名のDianthusはギリシア語で神の花を意味し、日本語ではナデシコ属になります。

カーネーションは西洋のナデシコということでオランダナデシコの名前があります。
スペインの国花でもあり、フラメンコダンサーの髪飾りは赤いカーネーションです。ピンク色で可憐な大和撫子と比べて情熱的で美しいナデシコですね。

種小名のcaryophyllusはスパイスのクローブを表す古代ギリシア語に由来します。カーネーションの原種はクローブに似た強い香りを持ち、ハーブとしてワインの香り付けなどにクローブの代用として使用されました。
このことからカーネーションにclove pinkの別名があります。さらに西洋のいくつかの国ではクローブとカーネーションは同音異義語の関係となっています。
例えばイタリア語のgarofano、トルコ語のkranfil、ドイツ語のnelkeはクローブとカーネーションの両方を意味します。日本では思いつかない面白い歴史があるのですね。
カーネーションはクローブの様な良い香りのするナデシコ、神様の可愛い花ということの様です。
おまけの漢方雑学です。
漢方薬として、ナデシコ(石竹:葉が竹ににているための命名)には清熱、利尿、通経作用があるとされますが、保険適用の漢方薬には配合されていません。

クローブ(丁子:実が釘(丁)の形をしていることからの命名)を含む漢方に女神散があります。神経症、月経不順、血の道症の適応のある薬で、名前の通り女性に良く効く処方です。
今後女神散を処方する際はカーネーションをイメージしてみようかなと思います。

書いた人
岐阜市・加納渡辺病院
外科専門医・漢方専門医 渡邊学
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この記事の執筆者
岐阜市・加納渡辺病院
渡邊 学
Manabu Watanabe
外科・漢方専門医
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