
不老不死の霊薬:徐福と天台烏薬、田道間守と非時香果
不老不死の霊薬:徐福と天台烏薬、田道間守と非時香果
家族旅行で和歌山県を訪れました。
漢方好きの私は不老不死の霊薬を求めて新宮市の徐福公園と、導きの使者の八咫烏に出会いに那智の滝を目指しました。
不老不死の霊薬を求めた徐福
徐福は秦の始皇帝の命を受けて不老不死の霊薬を探し求めた方士です。史記によると徐福は五穀の種、若い男女3000人、百人の職工、兵士などを引き連れて仙人の住む東の海に2回航海をし、最期は中国に戻りませんでした。
民間伝承では徐福ら一行は韓国の済州島を経由し、日本の佐賀県、和歌山県、富士山などに到達したとされます。徐福は紀元前3世紀頃の人物です。この時期は日本では縄文時代から弥生時代への転換期であり、この転換に徐福ら渡来人が関与したと考えられています。
徐福ら秦からの渡来人の子孫が秦(はた)、羽田、畑、波多さんという説もあります。
天台烏薬(てんだいうやく)
徐福が到達したとされる和歌山県新宮市に徐福公園があります。徐福公園には徐福が探し求めた不老不死の霊薬とされる天台烏薬が植樹されています。
天台烏薬はその実の色が烏のように黒い事、根の形が烏の頭に似ていることから烏薬と名付けられました。気を巡らす作用があるとされ、エキス漢方では産後の不調に処方される「芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)」に配合されています。
徐福公園の売店には天台烏薬の葉の配合されたお茶が販売されており、お土産に購入しました。
烏(からす)の付く漢方
烏はカラスの他に「黒い事」を意味します。烏龍茶は黒いお茶、烏骨鶏は黒い鶏です。烏の付く黒い生薬がいくつかあります。
黒(烏)色は漢方では「腎」の色で、腎は生命力を意味するので、烏と不老不死は関連が深いと言えます。
非時香果(ときじくのかくのみ)
和歌山県には天台烏薬の他にも不老不死の食べ物があります。田道間守(たぢまもり)が10年かけて常世の国から持ち帰った不老不死の果実、非時香果がミカンと言われています。
田道間守が持ち帰ったとされる橘の木が和歌山県南海市にある橘本神社に植樹されています。甘味の少ない古代においてミカンは珍重されたのでしょう。その後、田道間守はお菓子の神様として祀られるようになります。田道間守は渡来人とされています。
時代は異なりますが、不老不死の薬を仙人の国に求めるストーリーが徐福と田道間守で似ています。和歌山県には海流の関係で渡来船が漂着し、このような伝承が多いようです。
八咫烏と古代史ミステリー
和歌山県で烏と言えば那智大社の八咫烏が有名です。神武東征の際に道案内をした導きの使者とされています。三本足の烏は中国や韓国の伝承では太陽の象徴なのだそうです。那智の滝の売店で那智黒の八咫烏の置物を購入しました。迷える私を太陽に住む八咫烏が導いてくれることを祈ります。
八咫烏、徐福、秦氏は古代史ミステリーとしてオカルトを含めて色々な人の想像を掻き立ててきました。八咫(やた)と秦(はた)の響きは似ていませんか?また中国の秦の軍旗、制服、イメージカラーは黒(烏)色だったそうです。
黒ずくめの徐福ら秦からの渡来人、コードネーム八咫烏の助けを借りて神武東征をおこなったのでは?と妄想したりします。
不老不死の霊薬の天台烏薬と徐福、非時香果と田道間守、導きの使者の八咫烏から
古代の国際交流、古代史ミステリーに思いをはせた和歌山旅行記でした。

