漢方薬と鍼灸の相乗効果で痛みを克服する!!
ペインクリニック
漢方薬の痛み止めとしては、こむら返りの特効薬として有名な芍薬甘草湯が第一に挙がります。筋肉の緊張を緩めて、痛みを取る働きがあります。こむら返りや肩のツッパリのような横紋筋の痛みから、腹痛や蠕動痛などの平滑筋の痛みにも対応します。切れ味が鋭い処方で、短時間で効果があらわれます。
問題点としては、甘草の副作用でむくみが出ることがあります。長期間使用する場合は桂枝加芍薬湯などの甘草含有量の少ない処方へ変更するなどの対応が必要です。痛みが増悪する因子がある場合はそれぞれに対応した処方を追加します。炎症があって熱をもつ場合は石膏を含む越婢加朮湯、冷えで悪化する場合は麻黄、桂皮や附子を含む葛根湯や麻黄附子細辛湯、むくみがある場合は利水作用のある防己黄耆湯、精神的なストレスがある場合は抑肝散などの柴胡剤、外傷後に痛みが長引き便秘がある場合は駆お血作用を有する通導散や治打撲一方などが良く使用されます。
鍼灸
疼痛には鍼灸が良く効きます。不通即痛(通じざればすなわち痛む)。つまり流れが悪いと痛むというのが鍼灸の考え方です。便秘の腹痛は便がつまって痛み、心筋梗塞は血管がつまって痛み、神経痛は神経が圧迫されて痛みます。鍼灸は気血水の滞りを改善し、流れを良くして症状を改善することが得意です。当院ではペインクリニックで使用されるトリガーポイント注射に鍼灸の経絡の走行やツボの位置を応用した穴位注射を診察に取り入れています。