
冷え性と心臓を守る食べ物「ラッキョウ」の力。胃腸も丈夫にする漢方の知恵
目次
ラッキョウと漢方
ラッキョウは漢方では薤白(がいはく)とよばれ、心臓に効く生薬とされます。体を温めて気血を巡らし、痰を減らす効能があるとされます。胸痺と呼ばれる狭心症や喘息による胸痛、呼吸困難に処方されてきました。

ラッキョウの配合された処方では栝楼薤白白酒湯が有名です。栝楼(かろう)はキカラスウリのことで強い苦味が特徴です。漢方では苦味は心臓に作用すると考えます。薤白(がいはく)はラッキョウで、効能は前述の通りです。白酒は諸説ありますがお酒のこととしておきます。
お酒が体を温め、血流を改善します。3つの生薬が作用して胸の痛みを緩和する処方です。この処方を参考にすると、ラッキョウとゴーヤ(苦瓜)をつまみにお酒を飲むと心臓に良いのかもしれませんね。

ラッキョウが心臓に効くと知ってから、レントゲン写真に写った心臓が時々ラッキョウに見えるようになってしまい困っています。

冗談はさておき、冷え性で心臓や気管支が弱い方はラッキョウを日常の食事に取り入れると良いと思います。漢方的には心筋梗塞や狭心症の予防に働き、胃腸を丈夫にすると考えられます。ニンニクほど匂いは残りませんし、カレー以外と組み合わせてもさっぱりして良いものです。
ラッキョウについて色々調べていたら、「医心方」からみた健康術(槇佐知子著)という本に「ラッキョウの葉の断面は、平安時代の陰陽師・安倍晴明の魔除けの晴明印と同じ五角形、薬効の多さとのかかわりが感じられる。」との記述がありました。これは知りませんでした。ラッキョウの時期にじっくりと葉を観察して、五角形の晴明印を拝んでみようと思いました。

このコラムを書いた人
岐阜市・加納渡辺病院
外科専門医・漢方専門医 : 渡邊学



