
最新型のDEXA骨密度測定装置(富士フィルムヘルスケア社製 ALPHYS LF)を導入しました。
コロナ禍での巣ごもりフレイル、骨粗しょう症が問題となっています。転ばぬ先の杖として骨密度測定をしてみてはいかかでしょうか。
最新型のDEXA骨密度測定装置(富士フィルムヘルスケア社製 ALPHYS LF)を導入しました。
この装置は従来の前腕での骨密度測定装置と比較して、躯幹骨(腰椎、大腿骨)を測定することでより詳しい骨折リスクの評価ができます。

検査は仰向けに寝ているだけで、腰椎の測定に約40秒、大腿骨の測定に約20秒で終わります。患者さんの負担の少ない効率的な検査が可能となります。
コロナ禍における外出自粛による巣ごもりフレイル(筋力、知力の低下)や骨粗しょう症が問題となっています。これらは要介護状態の一歩手前の状態で、この段階でくい止めて要介護状態へ進行させないことが重要となります。
国としても介護予防に力を入れています。一度骨密度を測定して現状を把握しておくことは大切であると思います。
骨粗しょう症の有病率
骨粗しょう症ガイドライン2015によると骨粗しょう症の有病率は大腿骨で測定した場合、40歳以上の男性で12.4%、女性で26.5%との報告があります。
つまり40歳以上の男性のおおよそ10人に1人、女性の4人に1人が骨粗しょう症である事になります。

特に女性においては女性ホルモンであるエストロゲンが骨代謝に重要であるため、閉経を迎える50歳ころから骨粗しょう症の有病率が上昇し、70歳以上の女性では2人に1人は骨粗しょう症とされています。
骨粗しょう症が要介護に与える影響
令和4年版高齢社会白書によると要介護の原因となる疾患は認知症18.1%、脳血管障害15%、高齢による衰弱13.3%、骨折転倒13%と報告されています。骨粗しょう症を治療し骨折を予防する事が介護予防に大切なことがわかります。
参考:内閣府 令和4年版高齢社会白書 第1章 第2節 高齢期の暮らしの動向(2)

外出の自粛、巣ごもりなどで骨密度が心配な方は一度骨密度の測定をお勧めします。結果に応じて食事、運動療法の指導や、投薬治療を提案します。転ばぬ先の杖として一度検査をされてはいかがでしょうか。
