
痔の食養 ~痔に効く食べ物は~
痔に効く食べ物は?
〜 東洋医学からみる男女別の食養生 〜
痔に効く食べ物は?
痔に効く食べ物といえば何があると思いますか。まずはイチジクが有名です。イチジクには粘膜を潤して便通を整える作用があるため、古来より痔の特効薬とされてきました。便秘薬のイチジク浣腸もその薬効にあやかってイチジクの形を模したとも言われています。
また桃も痔に良いとされています。桃の種は桃仁と呼ばれ血流を改善する生薬として使用されており、葉は、あせもの治療薬としても活用されています。
昔からきれいなお尻は桃に例えられてきました。痔にも肌荒れにも良い桃を食べれば、桃のようにきれいなお尻が手に入るかもしれませんね。
痔は大腸の病気ですが、東洋医学では大腸と肺を「五行の金」としてセットで考えます。そして大腸と肺に働きかける食材の特徴は色が白色で潤す効能があるとされています。
これらの食材は粘膜に潤いを与え、秋に多い乾燥や咳を予防し、便秘を改善します。女性の痔には便秘を伴うことが多いのでこれらの食材で潤いを補充することは有用です。
また辛みを持つ食材(紫蘇、ミョウガ、生姜、ネギ、玉ねぎ、ラッキョウなど)も大腸と肺に作用するとされています。痔の原因として冷え症で気血の巡りが停滞する場合もあるので、これらの食材で軽く温めることも大切です。しかしニンニク、唐辛子、胡椒などは作用が強すぎる場合が多いのでほどほどにしましょう。
女性への食養
痔はお尻にできる静脈瘤なので血の病気とも考えられます。東洋医学では血と肝は関係が深いと考えます。また肝はストレスや女性の月経にも関係があるとされています。ストレスや月経によって痔が悪化した経験がある方もおられるのではないでしょうか。
肝に作用する食べ物の特徴としては色が青くて酸味のあるものが良いとされています。
青魚はDHA、EPAが豊富で血流を改善しますし、グレープフルーツやオレンジなどの柑橘類の酸味、香りはストレス改善に有効です。
また香りの強い青物野菜のセロリ、春菊やハーブの類にも解鬱作用、気血の巡りを改善する効能があるとされています。
日本のハーブであるヨモギは特に女性に有効な食材と考えられています。漢方では止血剤として使用されていますし、また生理を整え、体を温め、母乳の出をよくするなどの作用もあります。お灸で使用する艾もヨモギが原料です。
痔に加えて冷え、月経痛、腰痛などの女性特有の症状がある場合はヨモギ茶を試してみても良いかもしれません。
(私の妻が出産した時、母乳の出が良くなるように産婦人科でヨモギ茶が出されていました。独特な香りがあり、好き嫌いは分かれそうな味でしたが・・・。)
男性への食養
女性の痔の話が続いたので、最後に男性に多い実証の痔について。実証の人は体力があり、良く働き、良く遊び、いっぱい食べて、飲みます。
“24時間働けますか?”が合言葉の時代のサラリーマンが仕事で散々無理をして、週末の夜に焼肉とキムチでビールを痛飲し、チョット羽目を外したら、日曜日にお尻が腫れて月曜日に病院に駆け込んだというようなパターンです。
昔からの痔の典型的なイメージですが、コロナ禍の巣ごもり自粛でこのパターンは大分減っている印象をうけます。
痔は熱を持ってパンパンに腫れ、痛みも強く、時に出血を伴います。お酒の影響で便秘よりも下痢気味の人が多い印象です。このようなタイプは湿熱つまり炎症が主因となります。
辛い物、お酒、肉類、味の濃い脂っこい味付け、ストレスによるイライラなどは火に油を注ぐこととなるので、調子が悪い間は極力控えましょう。
何か体に良い物を足すというより、いかに刺激物を減らすかに重点を置くとよいです。
このタイプには果物、野菜、海藻類は全般的に熱を冷ます効能があり有効です。(二日酔いの食養コラムも重複する部分があるので参照してみて下さい。)
漢方薬として使用されている食材もあります。
体格が良く、暑がりで、おできなどの湿疹ができやすく、お通じがすっきりせず、痔の調子も悪いような人によいと思います。自分の体質に合わせて色々試してみてください。

