
サフランと鬱金香〜 黄金色に輝く香草 〜
サフランと鬱金香
〜 黄金色に輝く香草 〜
薬屋さんと話していたら不安定な中東情勢のためサフランが入ってこないと言っていました。
サフランの世界最大の産地がイランなのです。
漢方ではサフランは活血、解鬱作用があるとされ、更年期障害、生理不順などの血の道症、冷え性、不眠症や鬱状態などに使用されます。
サフランは一つの花から3本しか取れない雌しべを手作業で選別し乾燥させたもので、捕れる量が少なく手間がかかるため非常に高価なことでも有名です。
鬱金香という名前の由来
サフランの中国名は番紅花ですが、鬱金香という別名があります。
鬱の字は木が鬱蒼と生い茂るように物事が充満した様子を表します。また鬱の字に含まれる鬯の字には「香草を入れて醸したお神酒」の意味があり、鬱の字にも香草を入れて醸したお神酒、お神酒に入れる香草、お神酒を醸す時に充満する良い香りなどの意味があるそうです。
サフランが鬱鬯(香草入りのお神酒)に使用されたかどうかは不明ですが、サフランの一名である「鬱金香」は「馥郁(ふくいく)とした香りの黄金色の香草」、あるいは「黄金の様に高価な香草」という意味からの命名であると思われます。
鬱と郁
ちなみに中国の簡字体では鬱を郁と表記するようです。語源は異なるが発音が同じことによる転用だそうですが、鬱に充満した良い香りの意味があることを考えると、鬱=郁の転用は良く出来ているなと考えさせられます。鬱金香を郁金香と書くと、良い香りの意味が強調されておしゃれだと思います。
琥珀光と称えられた美酒
唐の時代の詩仙、酒仙の李白はその詩、「客中行」の中で、玉椀に注がれた美酒を鬱金香、琥珀光と称えています。
蘭陵美酒鬱金香
蘭陵の美酒は鬱金香の様に黄金色で芳しい
玉椀盛來琥珀光
玉椀になみなみと注がれ琥珀色に光り輝いている
但使主人能酔客
どうか旅人の私を酔わせて
不知何處是他郷
異国の地の寂しさを忘れさせておくれ
サフランの原産地は地中海沿岸とされヨーロッパ、中東でその歴史は古いです。クレオパトラがサフラン風呂に入ったという逸話もあります。
料理ではパエリヤ、ブイヤベース、サフランライス。スイーツとしてはアイスクリームやプリンに入れたり、ナバットというサフランのロックキャンディーを紅茶に溶かして楽しむそうです。
一つまみのサフランにお湯を注いで砂糖を入れると簡単にサフラン茶が作れます。
綺麗な黄金色に気分が上がります。
Take red gold saffron tea, and Stay Gold!
鬱金香にはチューリップの意味もあります。またウコン(鬱金)、サフラン(鬱金香、番紅花)、ベニバナ(紅花)の表記も重複があり複雑で混乱気味です。
興味がある方は下のコラムも参考にしてみてください。

