
風雷益 天のご利益に疑いなし・疾風迅雷のスピードを持て
風雷益
〜 天のご利益に疑いなし・疾風迅雷のスピードを持て 〜
「益」の字はお皿に水が満ちていく様子を象った漢字です。
お皿に水が満ちていくように、天からの恵みが増していく状態を表した卦です。
上を損して下を益す
風雷益は「上を損して下を益す」時とされます。
つまり、上の者は下を守り育て、下の者は上からの助けを信じてベストを尽くす。それがお互いの利益になるという意味の卦です。
出産、育児は風雷益の一つの例であると思います。
母親は命がけで出産し、父親は体を張って家族を守る。子供は親の愛情を受けてすくすくと育つ。与える者も受ける者も幸せ。この好循環が益の理想の形であるといえます。
スケールを広げると国の政策運営による国益、さらに広げると阿弥陀仏の慈悲・他力本願によるご利益なども益の状態であると考えます。
疾風迅雷のスピードを持て
風雷益の時は、自分の力はまだ弱いですが、外部からの助け(益)を信じて新しい船出をするのに良い時です。
風の様に素早く良い所を取り入れ、雷の様に激しく悪い所を正す姿勢が必要とされます。疾風迅雷のスピードが重要で、ぐずぐずしていては益を逃します。幸福の女神には前髪しかないのですから。
還元と決壊
天からの恵みによって得たものは独占せず還元する事が必要です。貯めこむと破れて決壊してしまいます。しかし多くの人は利益を還元できません。そのため益卦の次には決壊を意味する夬卦(かいか)が続きます。
風雷益の爻辞(意訳)
風雷益の爻辞を私の解釈で意訳してみます。
あなたには為すべき大きな仕事があり、誠意を持ってやり遂げねばなりません。しかし力はまだ弱いので上からの助けが必要です。
天の恵みは確かなものです。それは自力ではなく他力であり、十朋之亀(占いに用いた高価な神亀)の神託の様に間違いなく、高貴なものです。
辛い時には天の助けを頼りなさい。圭(宝玉)の様に美しく清廉潔白であれば神の御加護があるでしょう。
正しく得たものは、国を遷すように次世代に譲るとよいでしょう。下を益す志があれば、王も従うでしょう。
恵む心があれば、問わずとも大吉であり、得る物があります。
与えることがなければ奪われます。我利の心は不公平で恒常性がなく凶なのですから。
「かのわたコラム」書籍化へ
2026年7月現在、「かのわたコラム」の書籍化を検討しています。その時に出た卦が風雷益でした。
「風」には情報の、「雷」には電波やインターネットの意味があります。情報を拡散する本の出版にはもってこいの卦と見ました。
風雷益は新規事業の船出には良い卦であり、外部からの助けが期待できそうです。良い本ができるのではないかと楽しみにしています。
十朋之亀も間違いなしと言ってくれていますしね。

